落語を聴いた日

ナマで落語を聴いた日の覚書と、落語に関係するあれこれについて書きます。

8/29 志らくひとり芝居 『不幸の伊三郎』@シアター711

初日を見ました。パンパンの満席でした。(小さな小屋です。)
とても面白かった。
一番私のツボにはまったのは、息子たかしの夏休みの読書感想文が「痴人の愛」についてだったこと。おませな小学生だ。
その他、次から次へとシチュエーションが可笑しいのと、言葉のギャグと、沢山。

でも、私は落語の志らくの方が好きだな。

今年5月に上演された『不幸の家族』の19年前である2006年という時代設定及び伊三郎の年齢設定と、芝居の内容にどうも隔たりを感じてしまった。
つまり、小学生の子がいる年代の父親が、あんなにあれこれ妻に言うかな?という違和感。自分が使うものなのに「○○を持って来なさい」と言ったりする。こんな親父、落語の国にはいても、現実にはあまりいないのでは。
(だから、これは志らく新作落語なのかしら?)
ひとり芝居だから、相手がいると想定してしゃべるのは当たり前だけど、その語感とかが、どうも気になりました。
些細なことですが、些細なことって案外重要だったりしますよね。

最後に伊三郎が家族で花火を楽しんだシーンを回想して、全く同じセリフを言って再現し、泣き崩れる。(その晩、心筋梗塞で妻は亡くなるのです。)
そこで泣いているお客さんもいたけど、私は泣かず。
3日も便秘してた伊三郎、(トイレ関係の部分で何度も爆笑しました)、妻の葬儀の時にお腹はどうなったんだろう?と思ってました。
偏屈者ですね。

8月29日
作   立川志らく
音響 吉田望(ORANGE COYOTE)
照明 しもだめぐみ
制作 ダニーローズ