落語を聴いた日

ナマで落語を聴いた日の覚書と、落語に関係するあれこれについて書きます。

10/23 「新宿レフカダ」プレゼンツ 迷宮落語会 新作横盗り@新宿レフカダ

10月23日

10月は立川志ら乃の新作横盗り月間。2週目の林家彦いちを避けた訳ではありませんが、吉笑の回に行って来ました。

一、「真田小僧」 立川志ら乃 マクラが長くて、真田小僧の前半、という感じでした。本日のメインである立川吉笑の新作「何時材」(いつざい)を演じる為、構成を考えいくつかの"沼"にはまって夜が明けたのでは? 少々異様でしたが、とても楽しかった。

一、「一人相撲」 立川吉笑 初めて聴きました。1984年生まれ。マクラは標準語で、本編は関西言葉になるんですね、この方。おもしろかった。

中入

一、「何時材」 立川志ら乃 このあとのトークで、吉笑さんは自分の台本通りにやってどうなるか聴きたかったようですが、志ら乃はそうはせず、足したり引いたりして作り上げてました。私は元の噺を聴いたことはありません。「〇〇年にひとりの逸材」という言い回しをキーワードに展開していきます。聴きごたえタップリでした。でも、残念ながら(おそらくギリギリまで考え抜いたのでしょうけれど…)、オチはあまりおもしろくなかったな。

一、横盗りトーク 志ら乃、吉笑  このお二人は10歳違い。吉笑さん、タダモノではない雰囲気で、変な遠慮なしのトークが興味深かった。鋭い感覚の志ら乃と、理論派だが技術はまだ追いつかない吉笑。  志ら乃さん、人の新作落語をやるのは予想以上のことだったそうです。「沼にはまる」、つまり考えが袋小路に入って抜け出られなくなるということでしょうか。5月に4週連続3作古典ネタおろしの会をやって、本当に大変で、そのあともテンションがおかしくなった。それで10月は週に1作ずつ、2週やって1週は休み、残り2週というプログラムにしたけれど…という話。いわゆる、古典派、新作派の話題や、(家元・立川談志亡き後の)立川流について、孫弟子世代の動きの話題、志ら乃のところに来た弟子志願者のトンデモ話など。私は古典愛好者ですが、新作も否定はしません。ただ、テレビ受けするだけの笑いや、卑猥な笑いは好きじゃないです。