落語を聴いた日

ナマで落語を聴いた日の覚書と、落語に関係するあれこれについて書きます。

1/10 第215回志らく一門会@お江戸日本橋亭

1月10日

志らく志ら乃親子会です。11月の談志まつり2017の時にチケット確保しておいて良かった。超満員。というか、内容と会場のキャパが見合ってない。


一、開口一番  「権助魚」  山口勝平

有名な声優さんですよね。師匠は立川志ら乃。後から「落語始めて半年ですよ!すごいでしょ!」と志ら乃さんが強調してました。確かに上手でした。おかみさん像が生真面目な感じではあったけれど、噺のどこを削るかも新鮮だった。


一、「ずっこけ」  立川志ら乃

マクラ、楽しかったけどとても長かった。(表参道の教会が主催した、ホームレス対象の炊き出しイベントの余興的な高座に代演で出た話題。)もし、その為に次の志らくの噺が短くなったなら、残念な気持ちもあります。

本編は何回か聴いているけど、実に可笑しいし、楽しい。メリハリがよりはっきりして来たように思いました。小声で言うところが、しっかり声のボリューム下がってた。全体的に、ご自分で今日はテンションがおかしい、と言ってました。

一、「らくだ」  立川志らく

マクラ無し。いきなり本編にスッと入り、「わっ『らくだ』だ!」と3秒でわかって嬉しかった。好きな噺。

長屋に訪ねて来た兄貴分が、らくだ(これは呼び名。とんでもない乱暴者。)の死骸をみつけるところから始まります。偶然か必然か、前夜に有名バンドのギタリストが数日前に事故で亡くなったことを知ったばかりだったのです。らくだ、とは全く違う人柄ですが、死、は共通点。だから、勿論人それぞれだけど、笑いの沸点が低いお客がゲラゲラ笑うのは違和感ありました。死骸に「かんかんのう」(その頃流行っていた唐人の踊り、と会話の中でごく自然に解説入れてました。さすが。)踊らさせて骨をポキポキ折るところとか。雨ン中の、らくだ、のエピソードは自分には泣くシーンなのですよ。

このまま最後までやるのかな、どうかな?と思っていたら、酒の入った屑屋の態度が兄貴分の"丁の目の半次 "と逆転したあたりで終演でした。


中入り

(ついつい、物販で新年の手拭いと次の会のチケット購入。)

一、「粗忽長屋」  立川志ら乃

志ら乃さんは別の噺をやろうとも考えていたそうですが、師匠志らくさんのアドバイスがあって、粗忽長屋。同じ系統 (今回なら死人) の噺を続けて演じないのが落語の世界の常識だそうですが、良いのでしょう。

これも私の好きな噺。行き倒れに一晩付いていた親切な人が、粗忽者に論破されて泡吹いて倒れたり、本当に『行き倒れの当人』を連れて来るかどうかで賭けごとするあたりが特におもしろかった。