落語を聴いた日

ナマで落語を聴いた日の覚書と、落語に関係するあれこれについて書きます。

Tatekawa Blood 立川志らく・談笑 二人会@かめありリリオホール

10月24日

開口一番    「ん廻し」 立川志ら門   若い衆が集まって、酒を飲もう、つまみは一人「100円」ずつ集めよう…、とか、パチンコとか、ホームランとか、古典落語だけど設定は現代?不思議な感じでした。「ん」の入った言葉を言い立てるのは良かったです。志らくの16番目のお弟子さんだそうです。


「長短」   立川志らく    例の命がけのギャグがマクラ。アベは違憲だ、その通り!数年後、果たして「自由共産党」や「民主共産党」に改名するでしょうか。  ま、それはともかく、本題です。気の短い男と気の長い男の応酬は楽しかった〜!志らくさんが、与太郎じゃなくゆっくり喋るのは初めて聴いたかもしれません。アポロ13号、月面に突き立てた星条旗が風に揺れる話題とか。コカ・コーラの瓶が映ってた話には行かず。談笑のことは、最も凶暴な男!と紹介してました。


「猿の夢」   立川談笑      初めてのナマ談笑でした。実際、彼の方が知名度あるのでしょうか?登場した時観客の拍手が大きかった。  この噺は、彼の新作かな?    胃カメラ検査したら「あなたはヒトではなく、猿です」と宣告され、保健所の部隊に追われて逃げた先の下水道で心や意思のある大腸菌(男。最近死んでしまった彼女は、コレラ菌)に出会い、云々という奇想天外な噺。で、最後、芝浜の「オマージュ」で終わるかと思ったら、もう一度、どんでん返し。映画になりそう。


中入り

「鮫講釈」   立川談笑    私はこの方は新作派だと思っていたのですが、古典もやるのですね。面白いのですが、肝心の講釈にもっとメリハリが欲しい。講釈の最後は、「五郎丸トラーイ!」でした。


「親子酒」   立川志らく   この前に談笑が、故・勘三郎 (立川流顧問) が蝿になって何かの時には現れる。談志も同じように、蜘蛛や害虫に姿を変えて現れる、という話をしていたので、志らくが高座に上がってすぐに太鼓鳴らしたのは、わざとだと思います。が、その後、マイクの調子が悪くなったのは…偶然でしょうけれど、談志は成仏していないと言われると、そうかもと思いました。緞帳もいったん下げて、仕切り直し。     酒乱の親子の噺です。桂枝雀の動画で聴いた(見た )記憶があります。 酔っ払いを演じながら、言いたいこと沢山言ってました。志ん朝錦松梅CMはリスペクト、志の輔ペヤングは悪口。おかみさんの言葉で「これ以上敵を増やしてどうするの!」という冷静な見方も口に出しつつ、立川談春著「赤めだか」のTVドラマ化にも触れ、本物はニノのように爽やかじゃあなかった、と。  勢いの良い江戸っ子ばかりではなく、ベロベロの酔っ払い志らくも良いですね。スカッとした気持ちになりました。

私が落語ファンになるキッカケになった人が教えてくれた言葉、「この二人は立川流のB面。得てして名曲はB面に多い」。