落語を聴いた日

ナマで落語を聴いた日の覚書と、落語に関係するあれこれについて書きます。

10/11 シネマ落語の会 エデンの東@渋谷区立文化総合センター大和田 伝承ホール

10月11日

一、落語バトル

「桃太郎」  立川うおるたー    普通に楽しかった。

「堪忍袋」  立川志獅丸    おもしろかった。手ぬぐい(=堪忍袋)に向かって叫ぶのが、ちょっと聞き取りにくかった。

「替わり目」  立川志らら    この"下克上バトル"は、前座、二つ目、真打の順番で10分ずつやるのですが、たいてい押してしまい、最後の真打は時間が短くなりがち。そんな話を交えてから、ここぞという所を押さえていて、私はこの人に一票入れました。終演後の掲示では、2位の志獅丸の3倍以上の得票でトップでした。

一、「欠伸指南」    立川志らく    *それにしてもこの会は、ほぼ立川志らく独演会なのに満席にならない不思議な会です。一門会という3文字がタイトルにあると敬遠されるのか?19日の「大全集」なんて、プレイガイド系は瞬殺ですよ。志らくさんが言うようにマニアックという事もないと思うし、イープラスでも買えるから、志らくが聴きたい人は気軽に来れば良いのにね。

テレビでこの噺をやった時のエピソード (時間厳守の世界。何度も出されると落ち着かないので一度だけ出す事になっていた「あと3分です」のペーパーを、あと30秒、のタイミングで出された。つまり、速くやっていた。)をマクラに、本編へ。志らくは嫌らしくない擬音や仕草の天才だと思いますが、今夜の「オホホイ」は良かったな。私、前夜は別種のライヴに行ってまして、とてもショックな発表があり、声出して笑って志らくさんに助けてもらった。ただおかしい、というか、思い詰めても仕方ないこともあるさ!という心境にちょっとなりました。

一、「三枚起請」    立川志らく    吉原の花魁に「年が明けたら夫婦になる」と証文をもらった三人の男の噺。彼らが、後半の「エデンの東」に登場します。

仲入り

一、シネマ落語「エデンの東」    立川志らく    映画をDVDで見て予習したのが、2日前。今回はちょっと、映画の主人公のイメージが強く残っていて、え?と思った。ジェームズ・ディーン演じるあの暗いキャルが、幇間になって人気が出るような陽気な男になっていたので。でも、「目は笑ってない」と彼を理解する人の言葉で表現されていた。親子の愛憎というテーマは、まさに私の人生と似ているのだけど、志らくさんは楽しくスリリングな噺にしていたように思いました。キャルの兄貴は狂って、舟の上で「夏の欠伸」やってましたよ。タイミングとしては私には有難いです。ストーリーとしては、別の話かなとも思う。浅い見方かもしれないけれど。

 

10/2 「新宿レフカダ」プレゼンツ 迷宮落語会 新作横盗り@新宿レフカダ

10月2日

5月に「らくご錬金術 よんさん会」があり、10月には"人の新作をやる会"がありますと告知され、どんなのかなぁと思って行って来ました。

一、「長短」 立川志ら乃 まずは、古典落語。マクラの方が長かった、たぶん。爆笑問題のラジオ番組に出演した時に、事前打ち合わせの"イケメン落語家ブーム到来"ではなく"高橋維新"の話題で切り込んだアレコレ。志ら乃の師匠である立川志らくが、高橋維新のことツイートしているのをチラッと読んでいたので、特に面白かった。 「長短」は、気の長い男と気の短い男が登場人物なのですが、長さんのゆーっくりしゃべるリズムが、志ら乃はまだ速いな。短気な私でも待ち切れる。

一、「寝床」 立川談吉 本日、新作を横盗りされるのがこの方。高座聴いたのは初めてです。立川談志最後の弟子であり、談志亡き後、立川左談次門下に移ったと公式サイトに載ってました。二つ目さんです。志ら乃が長くやったあとだし、今日のメインはこの後だから…と思ったけれど、普通の長さで普通に寝床やってました。

中入り

一、新作横盗り落語 (題名未定) 立川志ら乃 元は談吉の「シロサイ」です。動物の白いサイ。"正確に言うと、「談吉がシロサイを作った時の着眼点」を、横盗りました。"ということだそうです。そもそも"シロサイ"を知りません。で、志ら乃のこの噺にはサイは登場しません。私は新作落語は敬遠する方ですが、これはおもしろかった。

一、横盗りトーク 談吉・志ら乃 シロサイ、から、今やった志ら乃の噺がどう生まれて行ったのか、その過程を聴くのはおもしろかった。

8/29 志らくひとり芝居 『不幸の伊三郎』@シアター711

初日を見ました。パンパンの満席でした。(小さな小屋です。)
とても面白かった。
一番私のツボにはまったのは、息子たかしの夏休みの読書感想文が「痴人の愛」についてだったこと。おませな小学生だ。
その他、次から次へとシチュエーションが可笑しいのと、言葉のギャグと、沢山。

でも、私は落語の志らくの方が好きだな。

今年5月に上演された『不幸の家族』の19年前である2006年という時代設定及び伊三郎の年齢設定と、芝居の内容にどうも隔たりを感じてしまった。
つまり、小学生の子がいる年代の父親が、あんなにあれこれ妻に言うかな?という違和感。自分が使うものなのに「○○を持って来なさい」と言ったりする。こんな親父、落語の国にはいても、現実にはあまりいないのでは。
(だから、これは志らく新作落語なのかしら?)
ひとり芝居だから、相手がいると想定してしゃべるのは当たり前だけど、その語感とかが、どうも気になりました。
些細なことですが、些細なことって案外重要だったりしますよね。

最後に伊三郎が家族で花火を楽しんだシーンを回想して、全く同じセリフを言って再現し、泣き崩れる。(その晩、心筋梗塞で妻は亡くなるのです。)
そこで泣いているお客さんもいたけど、私は泣かず。
3日も便秘してた伊三郎、(トイレ関係の部分で何度も爆笑しました)、妻の葬儀の時にお腹はどうなったんだろう?と思ってました。
偏屈者ですね。

8月29日
作   立川志らく
音響 吉田望(ORANGE COYOTE)
照明 しもだめぐみ
制作 ダニーローズ

8/18 シネマ落語の会 ローマの休日@渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール

8月18日

一、落語バトル

「胡椒の悔やみ」 立川うおるたー 何だかちょっと後味が悪かった。

「権兵衛狸」 立川志奄 談志の録音で何度も聴いている噺なので、その印象がどうしても強く残っているんです。でもバトルのなかでは彼に1票投じました。普通におもしろかった。

「鼠穴」「芝浜」 立川こしら、ゲスト遠峯あこ(アコーディオン、うた) 実は、こしらは初めてです。あこさんは、志らくの会で2回聴いてます。バトルの結果1票差で一位でしたから、彼を支持する人もいるのでしょうけれど…高座の前に立ってマイク握って歌ってました。形はいろいろあっても平気ですが、まずは志らくより上手く歌えるようになってからこれやったらいいと思う。(投票用紙の欄外にそう書きました。政治選挙なら、"他事記載"で無効票。)

一、「青菜」 立川志らく これは乙な噺ではなく、暑さで気が違った噺なんですよ、と前振りあり。その通り、狂気の青菜でした。これでもかというくらい、ギャグが入る。おもしろかった。それにしても、落語国のおかみさんは亭主の言うこと嫌でもやってあげて、可愛いな。真夏だというのに「次の間」がないから押し入れに入って待機していたり。

一、「唐茄子屋政談」 立川志らく 唐茄子とはかぼちゃのことです。次の「ローマの休日」で志らくさんも言っていたけれど、先月の「人情八百屋」に似ているのです。歩いて商売している八百屋が、貧乏長屋で遭遇した親子に売上金をあげたら、因業な大家に滞納している家賃の分だと取られて母親が自殺しようとするところ。でも、この噺では息を吹き返し、死ななくて私には良かった。どこがどう、と細かく書く力がありませんが、全体にしまっていて良かった。かぼちゃって重いですよ。最近1個丸ごと買ってませんが。

仲入り

一、シネマ落語「ローマの休日」 立川志らく 事前にDVD見ました。こういう映画、好きです。アン王女を姫君にするのではありません、という告知は知っていましたが、花魁とは思いつかなかった。籠の鳥、といえば同じだけれど、王女が王室に戻るのと、花魁が吉原に戻るのは意味は違いますよね。深い意味では同じかなぁ。初めは金目当てで、瓦版屋が花扇(はなおうぎ)花魁をあちこち連れまわします。(つい、はないかだ、と書き間違えそうになりました。あれは関取だ。)それを友人の絵師が描いていく。「真実の口」のシーンは、浅草寺で線香の煙を自分の体の悪いところにあてるシーンに。のぞきからくりの歌、確かに長かったけど見事だし楽しかった。何よりも、「青菜」「唐茄子屋政談」との対比、立体感が抜群でした。一人称と二人称が見事に逆向きになり、それぞれの登場人物がこの「ローマの休日」に良いタイミングで出てくるのです。先月の人情八百屋と被ったのは配置ミス、という主旨の話がありましたが、アン王女がギターで叩くシーンは、やっぱりお花ちゃん(=花扇)が因業大家をカボチャでゴン!でなくちゃ。情景が目に見えるようでした。心を通わせた二人。でも花魁は戻って行き、瓦版屋は書かず、絵師は完成した絵を花魁のもとに届けます。こういうのを聴くと、やっぱり来月のチケットを買ってしまいますね。

8/7 立川流夜席@上野広小路亭

8月7日

代演が重なり、ほとんど志らく一門会状態でした。

開口一番 「手紙無筆」 立川語楼 談四楼一門の前座さん。

「欠伸指南」 立川志らべ 

「黄金の大黒」 立川らく次 声が通っていて、かつ、おもしろい。

「遊山船」(ゆさんぶね) 立川雲水 上方落語、と分類されるのでしょうか。この方の噺を聴くのは2回目ですが安定のおもしろさがある。かといって、何でもアリの世界ではなく、品がある。碇の模様のそろいの浴衣姿で船遊びしている稽古屋の女性と清八が、粋な言葉のやり取り。それを家に帰って、我が女房と真似事をやってみようとする喜六。亭主に言われて、わざわざ碇の模様の古い浴衣を出して着て、たらいに入る女房も可愛いなぁ。碇といえば平知盛を連想しましたが、特に関係無い?

「たらちね」 立川しら玉 

「ずっこけ」 立川志ら乃 酔っ払いと酔っ払いを呑み屋から連れて帰る兄貴分の噺。数えたら、志ら乃のずっこけを聴いたの3回目でした。でも、熱量があって抜群に楽しい。小便出す為にかける号令、というか掛け声、は注文されて実にやさしく。おかみさんのセリフのあたりはちょっと下品な気がしましたが。また聴きたいです。

7/28 シネマ落語の会 オーメン@渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール

7月28日

一、落語バトル

幇間腹」 立川らく葉(らくば)

蜘蛛駕籠」 立川らく人 1票差で前座に抜かれて第3位でしたが、この人の「あーら、くーまさん」が耳から離れない。真打はそりゃ上手いけど、私はらく人さんに丸付けたのです。残念。

「鰻屋」 立川志らら トップ当選52票。それは納得。

一、「黄金餅」 立川志らく 凄惨な噺ですよね。病で先がもう無いと思ったのか、貯め込んだ金に未練が残り、あんころ餅の餡は食べて、餅のなかに金を埋め込みそのまま呑み込んで死んだ偽坊主、西念。頼まれてあんころ餅を買って来てやり、こっそり覗き見した金兵衛は腹の中の金(おそらく小判じゃなくて粒状?)をなんとか手に入れたいと、遺体を焼いた後取り出すのです。麻布絶口釜無村(あざぶぜっこうかまなしむら)の木蓮寺まで運ぶところの志らくの言い立てはさすが、カッコいい。で、例のむちゃくちゃなお経(きんぎょーきんぎょー…)で弔って、桐ヶ谷の焼き場で焼いてもらい、鯵切り包丁で腹を裂いて金を取り出す。そして、餅屋になって繁盛しましたとさ。凄惨だけど、貧乏ってそうだよな、とか、私も(同じことはしてませんが)「出来ないよー…いや、金の為なら出来る!」と自分で自分を奮い立たせてのたうちまわった事がつい最近あったり、ね。

一、「人情八百屋」 立川志らく こちらの噺は、気持ちよく泣きました。

仲入り

一、シネマ落語 オーメン 立川志らく 黄金餅と人情八百屋がきっちり絡んできます。さすが。筋は初天神がベースになって金坊がダミアン。私はホラー映画が苦手で、敢えて見る気はないのでよく知りませんが、ダミアンという名前くらいは知ってます。この噺は怖かった。怪談。夢オチ?が2回くらいあって、最後は金坊の頭に「死」をいう痣がみつかり(オーメンの666ですね)、「テケレッツのパ」でおしまい。来月は「ローマの休日」ですね。チケット購入しました。

7/19 立川志らく落語大全集~大河ドラマ お咲さん~@国立演芸場

7月19日

開口一番 「孝行糖」 立川らくぼ

「風呂敷」 立川志らく まず、着物が薄めの緑色系で、ツイートで志らくがつぶやいていることと関連していておかしかった。いろいろな言葉、事象が次々展開して行ってました。次の噺でこれは「考えオチです」と志らくさんが言ってたけれど、私にはわかりませんでした。クレクレタコラの振りがヒントのようですが、つくづく自分はセンスがないなぁ、と思った。"チンパン探偵ムッシュバラバラ"はとても懐かしかった。チンパンジーが演じてるドラマ、と聞いてもピンと来なかったけれど、♪ムッシュバラバラ バーラバラ♪のところで記憶が蘇りました。それにしても、志らくは歌が完璧。

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厩火事」 立川志らく お咲さんの数年後がこの噺になります。楽しかった。当日配布のリーフレットに、どこまでナンセンスに語れるか…と掲載されてましたが、このお咲さん大好きです。

中入り

「二人旅」 立川志らく 談志の録音で何度も聴いているせいか、志らくのおばあさんはあまりおばあさんになっていないと思った。ミミズクの卵を丸呑みしてはお尻から出す変人になっていたと思う。難しいものですね。設定としては、このおばあさんはお咲さんの母親だそうです。

「洒落小町」 立川志らく で、このガチャ松さんが、お咲さんの娘、という設定でした。この噺はクレイジーで大好き。淀みなく飛び出す洒落の数々(笑)

16年かけて203席やるのが「落語大全集」です。203席あるから、こういう回もある。そして、最後まで行ってもまだ67歳だからもう1周できるかも、という話題も出ていました。こりゃ、聴く側も頑張らないとだめだな。

 

 

6/14 立川志らくのシネマ落語 特別編 vol.10 スティング@紀伊國屋ホール

6月14日

(開口一番はプログラムに掲載されていましたが、取りやめでした。)

「湯屋番」 立川志らく

「あくび指南」 立川志らく

仲入り

「看板のピン」 立川志らく

「シネマ落語 スティング」 立川志らく 好みは人それぞれですよね。私はギャング映画はあまり好きではありません。でも、元の映画を見てからの方がきっとおもしろい、と思い、映画"スティング"は事前にレンタルで見ました。 3席やった古典落語がキッチリこの「シネマ落語 スティング」に関連していたので、びっくりしました。さすが!

(今回の感想は、私的理由でようやく今日書きました。遅れたこと、短いことは、内容とは関係ありません。)

5/31 みなと毎月落語会 立川志らく独演会@麻布区民センター

5月31日

開口一番 「たらちね」 立川志ら鈴 最近一番多く聴いている前座さんかもしれません。なんとなくこの人の口調にこちらが慣れて来ました。婚礼の話のところで『高砂や、この浦舟に帆をあげて』の謡が上手だった。(能「高砂」は何回か見ています。)

「長短」 立川志らく 仲の良い、気の長い男と気の短い男の噺。メリハリがきいてます。気が長くてゆっくり喋るのがホントにおもしろい。特に、気の長い男が、アポロ13号の月面着陸で星条旗がはためくのは空気のない月ではおかしい、というクダリ。実は月に到達しなかったのでは疑惑ってありますよね。次に言う言葉が想像出来て、なお、かつ、楽しくて笑いました。

「親子酒」 立川志らく 酒乱の噺です、と始まりました。志らくで聴くのは2回目ですが、しばらく初めて聴く噺かな?と思っていました。酒乱の父親が、同じく酒乱の息子を禁酒させるため自分も一緒に禁酒の約束をした。息子は家の外に出ることが多いから他の気晴らしもあるが、父親は一家の主として(商家でしょうか)家に居ることばかり。飲みたくてしょうがない。数日は我慢したがもう駄目で、女房に理屈をこねまわして酒をねだる。その理屈。久しぶりに酒が体内に入った時の描写。酒と体の中の人(笑)が抱き合って再会を喜ぶのです。1合だけの約束が、2合、3合と進む時の理屈。やがてべろんべろんになる前の、理路整然としたでもおかしな理屈が志らくらしくてとても良かった。息子が急に帰って来てもばれないよう、酒は湯呑で飲む。お茶だと言えるから。皿の上の羊羹と羊羹の間に辛いもの(塩辛でしたっけ?)を挟んで出すおかみさんも面白い。その辺りで、錦松梅のCMの志ん朝の物真似を入れたり。 https://www.youtube.com/watch?v=pW-ViJkupS0 錦松梅、子供のころ我が家にもありましたよ。ほんの少し入ってた松の実が美味しかったなぁ。で、やっぱりべろんべろんになって帰宅した息子が帰って来て、一般的なオチで終わり。

仲入り

「人情八百屋」 立川志らく やや絞って短めだった気がしました。この噺、10日ほど前に談志百席だったかCDで聴いて泣きました。生で聴いたらきっと泣く。ほら泣いた。泣くと言っても、こみ上げるのとは違って、涙が先に感情を追い越して流れて行きました。泣くとスッキリするから、今泣けると良いなぁと思うけど涙が出ない時もあるのです。人間の体って不思議ですね。

 

5/29 らくご錬金術 よんさん会@レフカダ新宿

5月29日

この会は午後2時開演で、私にとっては頑張って起きないと難しいのです。4週連続3本ネタおろしの会はとっても魅力的ですが、過去2回遅刻してます。すみません。今回は、やっと余裕持って着席しました。

「芝居の喧嘩」 立川志ら乃  
初め、友達同士が会って、一人は相手と一緒に芝居見物に行こうと思っていて、もう一人は相撲見物に行こうとするのです。相撲の話、というか力士の肉体美の話が詳しくておかしかった。結局芝居に行きます。実は1週間前の志らく一門会の落語バトルで、立川らく人がやったのを聴いています。あの日は10分という制限があったのでスッキリしてましたが、今日は、小学生時代の喧嘩の話も途中で入り、みっちりでした。楽しかったです。

「茶金」 立川志ら乃  
後で調べて、上方落語はてなの茶碗」を東京では「茶金」と呼んでいると知りました。これも大熱演。

仲入り

「?」 春風亭昇々 

「金玉医者」 立川志ら乃  
元の小噺から、立川談志(志ら乃の師匠の師匠ですね)が作り上げたような噺だとのこと。これを談志が地方公演にかけると、爆笑ホームランかしーんとなるかに分かれるのを、舞台袖で聴いていた話題も出ました。
この「医者」、というか病人を治すおじさんの、独特の雰囲気、口調を出すのはまだ難しいですね。ただの浮かれたいやらしい感じになりかねない。あるいは同性愛嗜好者の雰囲気かな?それでも、やるという意気込みがすごいなぁ。師匠の志らくは「立川志らく落語大全集」の最終回、2030年秋に「長短」「芝浜」とこれをやる予定なんです。私、その時に行けるかどうかわからないし、生で「金玉医者」を聴くチャンスは滅多にないと思って、少し頑張って行きました。 
そして、自分でもびっくり!医者まがいの男が、病の娘に話す "自分を許さなければ、他人を許せませんぞ" という、名言というか金言というか、に、グサッとやられて涙が出てきたのです。疲れている所為もあるけれど。

10月には、他の落語家が作った新作落語のネタおろしの会をやるそうです。古典落語もやるとのこと。行ってみようかなぁ。